2024年5月7日 更新

企業が求める「協調性」とは?協調性を高める方法を解説

協調性とは、他者と協力し合いながら物事の調和を図る能力のこと。ビジネスシーンにおいて必要不可欠な能力のひとつです。本記事では、ビジネスシーンにおける協調性の意味や、企業が求める協調性のある人の特徴を解説します。また、協調性を高めるために有効とされる方法もあわせて紹介します。

協調性とは?

まずは協調性の基本的な定義や、協調性がある人・ない人の特徴、似た言葉である「イエスマン」との違いを押さえておきましょう。

協調性の意味

協調性とは、自分と異なる意見・立場などを持つ他者と、譲り合い協力し合いながら調和を目指すこと、そしてそれができる能力のことです。仕事に関して使われるときは、利害関係者などと協力し合いながら目的を達成することも意味します。

協調性がある人とない人の特徴

協調性の有無は、態度や言動からある程度推察することができます。下記の協調性がある人・ない人の項目を確認し、自身の協調性の有無をチェックしてみましょう。

<協調性がある人の特徴>


  • 人の話をよく聞き、頭ごなしに否定しない。

  • その場をまとめるのが上手い。

  • 人や状況などを観察し、理解する能力に長けている。

  • 受動的に見られる部分がある。

  • バランス感覚に優れている。

  • 周囲への気配りができる。

  • 困っている人を見つけたら、自主的に助ける。

<協調性がない人の特徴>


  • 他者の意見に聞く耳を持たず、自分の意見ばかりを主張する。

  • (仕事などにおいて)自分の業務がこなせていれば、他の業務の状況は気にしない。

  • 相手の立場に立って考えたり共感したりすることが苦手。

  • 柔軟な対応ができない。

  • 場の空気が読めない。

「イエスマン」と協調性のある人の違い

「イエスマン」は他者の意見にノーを言わず、必ずイエスで従う人のことです。一見似ているようにも思えますが、協調性のある人とイエスマンはイコールではありません。協調性のある人は自分の意見を捨てて相手に合わせるわけではなく、自分の意見を持ちながら相手の意見も尊重し、さまざまな意見のすり合わせを行います。

ビジネスシーンで求められる協調性とは?

プライベートにおける協調性と、ビジネスの場での協調性は意味合いが微妙に異なります。ここでは、多くの企業がチェックしている、ビジネスシーンで求められる協調性を解説します。

組織の利益を優先して考えられる

組織において重要視されるのは、組織全体の利益を考えることです。協調性がある人は他者との調和を意識し、何を優先すべきか察知して動く能力が高いため、個人だけではなく組織の立場で物事を考えられます。

組織全体に目を向け協力・サポートを行う

組織全体に目を向け、その場に必要な協力・サポートを理解し、自主的に動く力もビジネスシーンで求められる協調性のひとつ。ある程度社員の自主性に任せている企業にとって、このような力を持つ人は特に必要となるでしょう。自分の意見・立場を主張しつつ、他者の利害とすり合わせてより良い結果につなげるといった柔軟なサポートや対応が求められます。

企業が求める協調性のある人材の特徴

では、ビジネスシーンで求められる協調性の内容を踏まえ、企業が求める協調性のある人材の特徴を見ていきましょう。

他者と協力し合いながら業務を遂行する

仕事を1人きりで進めるのは不可能に近く、必ず他者との関わりが必要になります。また、他の人の意見を聞いてばかりで自分の意見を持たないと、仕事においてマイナスです。協調性のある人は、これらを理解しているので、自分の意見と他者の意見を積極的に交換させながら、より良く目標達成する道を探れます。

企業の社風や経営理念をよく理解している

協調性は、企業の経営理念や社風を理解することからも育まれるもの。事業を円滑に進めていくためには、企業の方針や方向性を理解することが必要です。そのため、協調性のある人は、組織の文化になじみ、溶け込む能力が高いと言えます。

働きやすい職場づくりに貢献している

働きやすい職場づくりに貢献しているのも、協調性のある人の特徴。働きやすい職場の条件として、働く人それぞれが自分の意見を言いやすい、誰もが意見を否定せず受け入れてくれる環境である、などが挙げられます。協調性のある人材が揃っている企業は、自然と他者と意見を交換し合える風通しの良い環境づくりが叶いやすいと言えます。

協調性を高める方法

経験を積んだり育成することによって、協調性を高めていくことができます。ここでは、協調性を高めるための具体的な方法を紹介します。自身のスキルアップやチームでの成長のためにぜひ役立ててください。

協調性にフォーカスした社内研修を実施する

チームメンバーの協調性を高めるためには、協調性にフォーカスした社内研修がおすすめです。例えば、ワークショップを開催するなどの手法があります。

協調性について、「具体的にどのようなことを指すのか」「何が求められるのか」「何を意識すれば良いのか」がよくわからないという人もチーム内にいるかもしれません。ワークショップなどの研修で協調性に関する基本的な考え方とともに、ビジネスシーンで求められる協調性を学ぶことにより、協調性を持つことへの意識を高めるきっかけづくりになります。

チームビルディングに取り組む

チームワークをアップさせることは、協調性を高めることにもつながります。研修を実施し、ゲームなどを通してチームビルディングを行うと良いでしょう。

協調性を高めるチームビルディングのゲームの例として、決められた枚数の紙を使用し、チームで制限時間内にできる限り高いタワーを作る「ペーパータワー」、会話・文字なしでチームメンバーが誕生日順に並ぶ「バースデーライン」などが挙げられます。どちらも他者とコミュニケーションを取りながら課題の解決を目指すため、チームメンバーの協調性を高めるのに有効です。

チームビルディングについて詳しく知りたい方は以下の記事をごらんください

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ディスカッションを積極的に行う

ディスカッションも、協調性を高めるのに効果的です。他者の意見を聞きつつ、自分の意見とすり合わせながら、最も良い着地点を探っていく練習ができます。ディスカッションを積極的に行えば、さまざまなコミュニケーションを通してメンバーが互いに協調性を育めるでしょう。自分の意見だけでなく、他者の利害・立場をイメージしながらディスカッションするのがポイントです。

企業が求める協調性を理解し、チームづくりに活かそう

自分自身やチームメンバーの協調性を高めるためにはまず、ビジネスシーンで求められる協調性とは何かを理解し、その協調性を育むにはどのような方法が有効かを検討することが大切です。協調性が必要になる場面を用意した研修などを実施してみてください。チームメンバー同士が協調性を育み、力を発揮し合える環境づくりに取り組みましょう。

※記載の情報は、2022年5月時点の内容です。

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