2024年5月7日 更新

【イベントレポート】未来へのコードVOL.1~変革リーダーによる特別講義~

あなたのブレイクスルーがそこにある

「未来へのコード」は、何かを成し遂げたまたは何かを成し遂げようとしている変革リーダーによる特別講義を提供するイベントです。

このイベントのタイトルである未来へのコードの「コード」とは、「code」「chord」そして「行動」や「考動」という意味が込められています。変革リーダーが自分自身を表現するための「code・ chord」をどう描き、どう「行動・考動」してきたのか。単なるビジネスの成功事例やヒントではなく、彼らを突き動かすマインドや感情を知り、進み続ける力を本質から思考します。

第1回目は2022年7月28日にオンライン配信で開催し、ご登壇者として株式会社BitStar 執行役員CTO山下 雄太氏をお迎えしました。山下氏には「画面の向こう側、テクノロジーの先には人間がいる」の記事でもお話を伺いましたが、未来へのコードのイベントではインフルエンサーマーケティングとデータ活用についてさらに詳しくご紹介いただくとともに、ご自身のブレークスルーとなったご経験やマインドセットなどをご講演いただきました。color is会員様向けに開催した本イベントについて、その一部分のサマリーになりますがイベントレポートとしてご紹介いたします。

登壇者
株式会社BitStar 執行役員CTO 山下 雄太氏

慶應義塾大学理工学部電子工学科に進学。在学中から、楽天、ナノ・メディア、マクロミルの各社において、インターンながら各社の大規模な開発案件をリード。大学卒業後、グリーに入社。2013年3月からラクスルにCTOとしてジョイン、16年より株式会社BitStar(ビットスター)に入社。21年10月から同社の執行役員CTOとして開発領域全般に携わる。
https://corp.bitstar.tokyo/

画面の向こう側、テクノロジーの先には人間がいる

インフルエンサーマーケティングの最前線で

株式会社BitStarがフィールドとしているYouTube/TikTokなどの動画プラットフォームは、現在大きく成長しています。企業の動画オウンドメディアとしてのYouTube活用も始まっており、YouTube広告がテレビCMを上回るリーチを獲得しつつあるなか、同社は「プロダクション」、「コンテンツ」、「マーケティングソリューション」を軸に事業展開をしています。

プロダクションとしては、業界最大級の300組超の所属クリエイターを有するとともにTikTok公認MCN企業のひとつでもあり、コンテンツ制作ではデータ分析によるグロースハックを強みに業界トップクラスの実績を達成しています。そしてマーケティングソリューションの要となるのが、国内最大のインフルエンサーデータベース“IPR(インフルエンサーパワーランキング)”。52万件ものソーシャルデータを駆使し、“数値化”し“見える化”することによって、お客様に対して最適なインフルエンサー(クリエイター)を発掘・育成し収益化に繋げることを可能にしています。山下氏はCTOとして、このIPRを始めとしたデータ・テクノロジーを統括しています。

IPRはデータ分析の各種プロセス(収集、管理、分析、活用)を網羅しており、その開発には機械学習や感情分析、AIといったすでにある分析ツールを、目的に合わせて有効活用しています。これは、モデル自体を作ることがIPRサービスの根幹ではないという点を踏まえて判断されたことで、こうした自在な対応が同社の強みの一翼を担っていることを認識させられました。イベントでは実際の画面構成を見ながら、どのようなツール・テクノロジーを採用しているのか具体的にご紹介いただきました。

ITを使って産業に革新を

またイベントでは、山下氏がBitStarにCTOとして参画するまでをライフチャートを使ってお話いただきました。

山下氏は中学生からプログラミングを始め、学生時代はインターンで経験を重ね、社会人としての1社目では入社早々に社長へのプレゼンが通り開発プロジェクトをリードする立場になりました。当時市場ではiPhoneの本格展開が始まったところで、それをいち早く利用した会員登録システムのプロジェクトだったそうです。さらに海外での新卒採用をご担当されるなど、早い時期からキャリアの幅を広げてこられました。若くして任された海外での新卒採用では「インドへ出張をしたときは、1日面接をして次の都市に移動、そこで1日面接してまた次の都市に移動、そしてまた...」などかなりハードなご経験もされたようですが、「それでも海外のエンジニアの人たちに会うのは楽しかった」と破顔され、この件に限らずどんな状況でもタフに柔軟に現場を楽しまれている様子が窺えました。自らのミッションを「ITを使って産業に革新をおこすこと、新たな産業を創出すること」という山下氏。その強い気持ちが、さまざまな挑戦の原動力になっているようです。

また、ライフチャートに続いて、キャリアのなかで影響をうけた方々について触れられ、エンジニアとして、またマネージメントとして、尊敬する先達との繋がりを大切にされていることが感じられました。

情報のインプット・アウトプットを意識して

ご講演後の質疑応答では参加者からさまざまな質問が寄せられました。山下氏はそのひとつひとつに丁寧にオープンに答えてくださいました。

これからのエンジニアにとって必要なこととしては「情報発信」を挙げられ、「情報発信=アウトプットが大切。アウトプットすることで理解も深まる。但しアウトプットするためには情報収集=インプットが大事で、インプットすればするほどアウトプットが可能になる。これはデータ分析のプロセスにも通じる点だと思う」、「情報のインプットの方法としてはQiitaなどのコミュニティサービスはもちろんのこと、例えば他の会社のCTOの方々と意見交換するなど、人と直接会話することから得られるものも大切だと思っていて、自分はそれを意識している」と述べられていました。

また、仕事のやりがいを問われて「52万件という膨大なデータ収集・分析は人力(手作業)ではできない。そのできないことをテクノロジーで可能にすることが醍醐味。さらに、それを皆に利用できる形にすることで、より広く役に立ったり成果に繋がっていく。その反響の声にやりがいを感じる」と話されていたことも印象的でした。

インフルエンサーマーケティングの興隆を支えるデータ活用。
そこには「ITを使って産業に革新を」という山下氏の思いがあり、そしてその革新から生まれる価値の提供がありました。変革の旗手として、これからも注目していきたいと思います。

今後も「未来へのコード」を開催します

未来へのコードVOL.1のイベント、その一部をサマリーとしてご紹介いたしましたがいかがだったでしょうか?

color isでは、今後も「未来へのコード」として変革リーダーによるイベントを開催することを予定しています。詳細は開催日が近づきましたら、改めてcolor isにてご案内させていただきますので、その際はぜひご参加いただければと思います。お待ちしております!

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