2024年6月28日 更新

UXエンジニアとは?仕事内容や求められるスキル、目指すためのポイントを解説

UXエンジニアは、ユーザーがより良い体験ができるようデザインや開発をするエンジニアです。プログラミングだけではなく、Webデザインやマーケティングなど幅広い知識が求められます。この記事では、UXエンジニアとは何か、仕事内容や求められるスキルについて解説。UXエンジニアになるために押さえておきたいポイントも紹介します。

UXエンジニアとは?

UXエンジニアについて知る前に、まずはUI/ UXが何かをおさらいしておきましょう。またUXエンジニアとUXデザイナーの違いについても解説します。

そもそもUI/UXとは

UIは「User Interface:ユーザーインターフェース」の略語。 Interfaceに「接点」という意味があるように、サービスを利用するユーザーが見たり触れたりする部分を指します。Webサイトやアプリであれば、文字のレイアウトやフォント、大きさ、ボタンやアイコンの配置など、ユーザーとの接点がUですI。

一方、UXは「User Experience:ユーザーエクスペリエンス」の略語で、ユーザーがサービスを利用して得られる体験を意味します。例えば、Webサイトやアプリの利用者が、読みやすい、使いやすい、おしゃれなデザインと感じることなどがUXにあげられます。UIが優れていなければ、ユーザーは質の良い体験ができないため、UIはUXに欠かせない要素です。

UI(ユーザーインターフェース)をわかりやすく解説。UXとの違いとは

UI(User Interface:ユーザーインターフェース)とは、ユーザーがWebサイトやアプリなどのサービスを利用するときの接点になるものを指します。優れたUIは、ユーザーの満足度を高め企業の利益にも直結するため大変重要です。…

UX(ユーザーエクスペリエンス)とは?UIとの違いや顧客体験向上のポイントを解説

UXとは、ユーザーが製品やサービスなどを通して得られる体験を意味します。UXを向上することは、より良い製品やサービスの提供につながります。…

UXエンジニアとは

UXエンジニアは、UXを向上するためにデザインや開発に携わるエンジニアです。プログラミングやWebデザインの知識・スキルなどを活かし、ユーザーにより良い体験を提供します。通常は、デザイナーや開発者と協力してUIの構築やフロントエンド開発などを行います。

UXエンジニアとUXデザイナーの違い

ユーザーが満足するUXデザインを作るためには、ITエンジニアのスキルが不可欠。優れたUXデザインであったとしても、エンジニアのスキルがなければ実現できません。反対に開発スキルだけでも、ユーザーが求めるUXデザインを再現不可能です。

そのためUXエンジニアは、デザインだけではなく、Webに関するスキルやエンジニアリングも求められます。以前までは、エンジニアとデザイナーは分業されていましたが、最近では「UI/UXデザイナー・エンジニア」と一括りにされることが多い傾向です。

UXエンジニアの主な仕事内容

UXエンジニアが携わる領域は非常に広く、企業によっても異なります。共通して言えることは、UXの向上・改善を図りユーザーの満足度を上げることです。以下、Webサイトを例にして主な仕事内容をあげてみます。


  • クライアントから課題をヒアリングし、課題解決の企画や提案をする

  • 現行のWebサイトにおけるユーザーの行動を分析。改善点を抽出し解決策を見出す

  • フローチャートやフレームワークに落とし込み改修する

  • IllustratorやPhotoshopなどでのデザインやHTML/CSSなどを用いてコーディングする

  • 完成後はユーザーの反応を分析し改善する


デザインとプログラミングのスキルに加え、CTRやCVRの数値分析などマーケティングに関する知識も求められます。  

UXエンジニアに求められる4つのスキル

UXエンジニアには、プログラミング、Webデザイン、マーケティング、コミュニケーションなど幅広いスキルが求められます。UXエンジニアを目指したい場合は、どのようなスキルが必要なのか参考にしてみてください。

①プログラミング

UIやUXについてのスキルは、Webサイトの作成で使われることが多いため、Webサイトを構築するのに必要なプログラミングのスキルが求められます。フロントエンド開発では、HTML・CSSだけではなく、JavaScriptなどのプログラム言語も習得する必要があります。

この他、PHP、Java、Rubyなどの言語を用いたバックエンドのスキルがあると良いでしょう。サイトやサービスの根幹部分を改善するのに役立ちます。

②Webデザイン

UXエンジニアと他のエンジニアとの違いは、Webデザインのスキルも求められること。PhotoshopやIllustratorを用いたWebデザインのスキルに加え、ワイヤーフレーム(サイトの設計図)やプロトタイプを作成するためのツールの活用スキルも求められます。

現役のデザイナーほどのスキルは必要ありませんが、的確な指示したりクライアントに説明したりするには、それなりの知識が必要です。  

③Webマーケティング

ユーザーが満足し、市場のニーズに沿ったUI/UXを作るためには、Webマーケティングのスキルも必要です。代表的なスキルや知識には以下のものがあげられます。


  • 統計の基本的な知識

  • データの収集と分析のスキル

  • Google AnalyticsやGoogleウェブマスターツールを使ったSEOの知識とスキル

  • ユーザーやクライアントのヒアリング、アンケートの実施


これらはマーケティングの戦略として使われるため、しっかりと習得することが重要です。

④コミュニケーション

UXエンジニアは、さまざまな人とのコミュニケーションをとりながら、1つのプロジェクトを進めていきます。Webサイト制作の場合、プログラマーやデザイナー、マーケターなど社内の人を始め、クライアントや市場会社など社外の人とのコミュニケーションをとる機会も多くあります。

相手の知識範囲に合わせて説明する工夫も求められるでしょう。プロジェクトを成功させるには、それぞれの職種の人と連携できるようなコミュニケーションスキルは欠かせません。

UXエンジニアを目指すためのポイント

UXエンジニアになるには、プログラミング・コーディングのスキルの習得は不可欠ですが、その他にも身につけておきたいことがあります。最後にUXエンジニアになるために押さえたいポイントを紹介します。

UI/UXデザインの基礎知識を習得する

UXエンジニアになるには、UI/UXデザインについての基礎知識を学んでおくことが重要です。先に説明した通り、HTML/CSS、JavaScriptなどのプログラミング言語を使ったフロントエンド開発に関する知識や、PhotoshopやIllustratorを使ったデザインに関する知識も習得しておきましょう。

書籍や雑誌、Webツールを使い独学で習得する方法や、セミナーの受講を利用する方法があります。

Webマーケティングの知識を習得する

Webを活用して企業の収益を上げるのがUI/UA活用の目的であるため、Webマーケティングに関する知識も不可欠。代表的なものに以下のものがあります。


  • SEO

  • リスティング広告

  • Webサイトの最適化


これらの技術や情報は頻繁にアップデートされているため、最新の情報を確認しながら習得していきましょう。

ユーザー目線や共感する力を養う

ユーザー目線でUI/UXデザインが作れるかどうかもUXエンジニアには必要な納涼区です。例えば次のような例があります。


  • UXを届けるターゲットがどういった人物なのかペルソナの設定をする

  • 共感マップなどのツールでユーザーの感情の動きを分析する

  • カスタマージャーニーマップで商品の認知から購入、使用、リピートまでの流れを可視化する


これらのフレームワークはネットで検索すれば見つけられるので、調べておくと良いでしょう。

未経験でもIT企業への転職が叶う!チャレンジできる理由・転職前にすべきことを解説

IT企業の職種には、未経験でもチャレンジできるものが多数あります。ただし、未経験でIT企業への転職を目指すなら、業界や職種の知識をある程度身につけておきましょう。…

UXエンジニアはユーザー満足度の向上に欠かせないエンジニア

プログラミングの知識やデザイン技術のノウハウを活かして、ユーザーが満足するプロダクトを開発するのが、UXエンジニア。ユーザーの目線を意識したマーケティングの知識や、各ポジションの橋渡しとなるコミュニケーション能力も求められます。UXエンジニアを目指したい場合は、求められるスキルを身につけて転職にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

※記載の情報は、2024年6月時点の内容です。    

関連記事