事業概況
業績等の概要
2026年5月
業績(2026年3月期)
当連結会計年度における国内経済は、物価高や外需減少により一時足踏み状態にあったものの、企業収益は底堅く推移しており、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により緩やかな回復が見られます。一方で、不安定な国際情勢、金融資本市場の変動の影響や米国の通商政策をめぐる動向等、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社グループが属する情報サービス産業においては、企業や自治体におけるクラウド移行が加速し、クラウドがソフトウェア市場全体をけん引する構図へとシフトしております。また、生成AIやAIエージェントの導入に関する取組みが本格化するとともに、既存ERPシステムのサポート期限到来を背景としたERPのモダナイゼーション及び周辺システムへの投資も拡大しております。これらを背景に、IT投資は引き続き拡大していくものと予想しております。
このような中、当社グループは、「世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る」をミッションとし「4つのシフト(事業シフト・技術シフト・組織シフト・人材シフト)」を戦略として掲げ、HULFT事業・データプラットフォーム事業を中心としたデータ連携ビジネスの更なる拡大に取組んでおります。
当連結会計年度における当社グループの業績は、下表のとおりです。
(単位:百万円)
| 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | |
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当連結累計期間 |
21,917 | 1,602 | 1,620 | 1,086 |
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前連結累計期間 |
24,383 | 2,141 | 2,160 | 1,506 |
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増減率 |
△10.1% | △25.2% | △25.0% | △27.9% |
減収の主な要因は、システム受託事業におけるシステム開発案件の減少等によるものです。一方で、成長領域と位置付けているデータプラットフォーム事業は順調に拡大しており、当社グループが事業シフト進捗を測る指標として設定しているデータ連携ビジネス売上比率は、58.2%(前期比5.6ポイント増)となりました。減益の主な要因は、売上高の減少に加えて、開発を進めていた一部プロジェクトに高負荷が発生したことにより、この立て直しに必要な今後の開発コストも含め、受注損失引当金繰入額439百万円を売上原価に計上したこと等によるものです。
前連結会計年度において、報告セグメントは「HULFT事業」、「データプラットフォーム事業」、「流通ITサービス事業」、「フィナンシャルITサービス事業」としておりましたが、当連結会計年度より「流通ITサービス事業」と「フィナンシャルITサービス事業」を統合し、セグメント区分は「HULFT事業」、「データプラットフォーム事業」、「システム受託事業」に変更しております。
当社は、事業戦略の一環として「組織シフト」を掲げ、機能別組織への改組を通じて、エンジニア間の相互連携を強化し、これまで顧客業種ごとに行われていたシステム受託ビジネスを横断的に展開できる体制を整えてまいりました。流通ITサービス事業における大型案件が前連結会計年度に終息したことを受けて、組織リソースの効率化を図り、これまで以上に適切な意思決定を行うために、セグメント区分の変更をすることとしました。
前連結会計年度との比較・分析は、変更後の名称・区分により行っております。
(単位:百万円)
| 売上高 | セグメント利益又は損失(△) | |||||
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減率 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減率 | |
| HULFT事業 | 9,998 | 9,755 | △2.4% | 4,478 | 4,032 | △10.0% |
| データプラットフォーム事業 | 2,828 | 3,004 | 6.2% | △2,605 | △3,346 | - |
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システム受託事業 |
11,555 | 9,156 | △20.8% | 268 | 916 | 241.4% |
| 計 | 24,383 | 21,917 | △10.1% | 2,141 | 1,602 | △25.2% |
| 調整額 | - | - | - | - | - | - |
| 合計 | 24,383 | 21,917 | △10.1% | 2,141 | 1,602 | △25.2% |
HULFT事業
当事業では、国内におけるデータ連携ソフトウェアのスタンダードである当社の主力製品「HULFT」、「DataSpider Servista」及び関連製品の販売・サポートサービスを提供しております。
売上高は、9,755百万円(前期比2.4%減)となりました。減収の主な要因は、ライセンス売上の減少等によるものです。これは、前期に発生したような大型案件の受注が減少したこと等によるもので、ライセンス売上は前期比15.2%減となりました。一方で、サポートサービスの更新は順調に推移しており、サポートサービス売上は、前期比5.8%増となりました。営業利益は、売上高減少に伴う減益及びデータ連携ビジネスへの営業リソースの再配分に伴う販売費及び一般管理費の増加等により、4,032百万円(同10.0%減)となりました。
データプラットフォーム事業
当事業では、当社の強みである「HULFT」、「DataSpider Servista」及び日本発iPaaS「HULFT Square」を活用し、企業内・企業間のシステムとSaaSのデータを連携することで、業務効率化及び経営刷新を図るサービスを提供しております。
売上高は、3,004百万円(前期比6.2%増)となりました。増収の主な要因は、「HULFT Square」の売上増加によるものです。生成AIの進化等を背景としたデータ利活用の促進や、レガシーシステムのマイグレーション等のニーズを取り込み、エンタープライズ企業を中心に「HULFT Square」の導入が拡大いたしました。この結果、当連結会計年度における「HULFT Square」の売上は、前期比113.8%増となりました。一方で、データ連携ビジネスへの営業リソースの再配分に伴う販売費及び一般管理費の増加及び開発を進めていた一部プロジェクトに高負荷が発生したことにより、この立て直しに必要な今後の開発コストも含め、受注損失引当金繰入額439百万円を売上原価に計上しております。この結果、3,346百万円の営業損失(前連結会計年度は2,605百万円の営業損失)となりました。
システム受託事業
当事業では、主に金融・流通小売業向けに、情報処理サービス、システム開発・運用サービスを提供しております。
売上高は、9,156百万円(前期比20.8%減)となりました。減収の主な要因は、システム開発案件の減少等によります。営業利益は、916百万円(同241.4%増)となりました。増益の主な要因は、データ連携ビジネスへの営業リソースの再配分に伴うコスト低減等によります。