事業概況
業績等の概要
2024年10月
業績
当中間連結会計期間における国内経済は、個人消費等の持ち直しに一部足踏みが見られるものの緩やかな回復基調にあります。先行きについては、国際的な政治情勢の不安定化や中国経済の先行き懸念等、海外景気の下振れリスクはありながらも、雇用や所得環境の改善等により、国内経済は緩やかな回復継続が期待されております。当社グループが属する情報サービス産業においては、国内経済の緩やかな回復を背景に、企業等のデジタル活用(いわゆるデジタルシフト)がより一層進展し、企業内あるいは社会課題の解決を目的としたIT投資が引き続き拡大するものと予想しております。
このような中、当社グループは、「世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る」をミッションとし「4つのシフト(事業シフト・技術シフト・組織シフト・人材シフト)」を戦略として掲げ、HULFT事業・データプラットフォーム事業を中心としたデータ連携ビジネスの更なる拡大に取組んでおります。
当中間連結会計期間における当社グループの業績は、下表のとおりです。
(単位:百万円)
売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主に帰属 する中間純損益 |
|
当中間連結会計期間 |
11,591 |
907 |
911 |
597 |
前中間連結会計期間 |
11,998 |
98 |
121 |
△14 |
前年同期比 |
△3.4% |
823.4% |
652.0% |
ー |
減収の主な要因は、フィナンシャルITサービス事業におけるシステム開発案件の減少等によるものです。増益の主な要因は、前中間連結会計期間に受注損失引当金を計上しており、当中間連結会計期間においては受注損失等の臨時的要因は発生していないこと等によるものです。なお、「DNX Ventures」第4号米国ファンドへの出資における管理費用の発生等に伴い営業外費用に投資事業組合運用損を計上しておりますが、他方では、営業外収益に受取利息及び一部のお客様向けサービスの中途解約に伴う違約金収入を計上しております。
当社グループが事業シフト進捗を測る指標として設定しているデータ連携ビジネス売上比率は、51.9%となりました。
当中間連結会計期間におけるセグメント別の業績は次のとおりであります。以下、セグメント間取引については相殺消去しておりません。
HULFT事業
当事業では、国内におけるデータ連携ソフトウェアのスタンダードである当社の主力製品「HULFT」、「DataSpider Servista」及び関連製品の販売・サポートサービスを提供しております。
売上高は、4,813百万円(前年同期比2.1%減)となりました。減収の主な要因は、一部製品(「Dataspider Cloud」等)の販売終了に伴う影響によるものです。なお、2024年9月末現在のサポートサービス契約本数は、「HULFT」は63,050本(前連結会計年度末差616本増)、「DataSpider Servista」は5,458本(同5本減)です。一部製品で減少しておりますが、依然として高い契約更新率で推移しております。営業利益は、販売費及び一般管理費の減少等により、2,169百万円(同3.7%増)となりました。
データプラットフォーム事業
当事業では、当社の強みである「HULFT」、「DataSpider Servista」及び日本発iPaaS「HULFT Square」を
活用し、企業内・企業間のシステムとSaaSのデータを連携することで、業務効率化及び経営刷新を図るサービスを提供しております。
売上高は、1,204百万円(前年同期比9.2%減)となりました。減収の主な要因は、前年同期に行っていた大型のデータ連携基盤構築案件が完了したことによるものです。また、「HULFT Square」の開発に伴う原価の発生等により、1,355百万円の営業損失(前年同期は1,032百万円の営業損失)となりました。なお、「HULFT Square」は、エンタープライズ企業を中心に新規採用が進展しており、サービス利用契約件数は、前連結会計年度末比188.6%となりました。
流通ITサービス事業
当事業では、主に流通小売業・航空業向けに、情報処理サービス、システム開発・運用サービスを提供しております。
売上高は、システム開発案件の増加等により、1,625百万円(前年同期比11.1%増)となりました。なお、前中間連結会計期間に受注損失引当金を計上しており、当中間連結会計期間においては受注損失等の臨時的要因は発生していないものの収益性の低下等により、62百万円の営業損失(前年同期は1,297百万円の営業損失)となりました。
フィナンシャルITサービス事業
当事業では、金融業向けに、情報処理サービス、システム開発・運用サービスを提供しております。
売上高は、システム開発案件の減少等により、3,948百万円(前年同期比8.1%減)となりました。営業利益は、売上高の減少等により、155百万円(同53.6%減)となりました。