事業概況

業績等の概要

2025年1月

業績

 当第3四半期連結累計期間における国内経済は、個人消費等の持ち直しに一部足踏みが見られるものの緩やかな回復基調にあります。先行きについては、中東情勢、中国経済の先行き懸念や米国の今後の政策動向等、不安定な国際情勢や景気下振れリスクはありながらも、雇用や所得環境の改善等により、国内経済は緩やかな回復継続が期待されております。当社グループが属する情報サービス産業においては、国内経済の緩やかな回復を背景に、企業等のデジタル活用(いわゆるデジタルシフト)がより一層進展し、企業内あるいは社会課題の解決を目的としたIT投資が引き続き拡大するものと予想しております。
 このような中、当社グループは、「世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る」をミッションとし「4つのシフト(事業シフト・技術シフト・組織シフト・人材シフト)」を戦略として掲げ、HULFT事業・データプラットフォーム事業を中心としたデータ連携ビジネスの更なる拡大に取組んでおります。
 当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、下表のとおりです。

 以下、セグメント間取引については相殺消去しておりません。

 

(単位:百万円)

 

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属 する四半期純利益

当第3四半期連結累計期間

18,488

1,557

1,568

1,028

前第3四半期連結累計期間

17,906

631

667

331

前年同期比

3.2%

146.6%

135.2%

210.4%

 

 増収の主な要因は、流通ITサービス事業におけるシステム開発案件の完了に伴う一時的な売上増加に加えて、データプラットフォーム事業の売上増加等によるものです。増益の主な要因は、前第3四半期連結累計期間に受注損失引当金を計上している一方、当第3四半期連結累計期間においては受注損失等の臨時的要因は発生していないこと等によるものです。
 当社グループが事業シフト進捗を測る指標として設定しているデータ連携ビジネス売上比率は、前述の流通ITサービス事業における売上増加に伴い、第2四半期連結累計期間の51.9%から一時的に低下し、50.4%となりました。
 当第3四半期連結累計期間におけるセグメント別の業績は次のとおりであります。

 以下、セグメント間取引については相殺消去しておりません。

HULFT事業

 当事業では、国内におけるデータ連携ソフトウェアのスタンダードである当社の主力製品「HULFT」、「DataSpider Servista」及び関連製品の販売・サポートサービスを提供しております。
 売上高は、7,397百万円(前年同期比0.4%減)となりました。減収の主な要因は、サポートサービスの更新は順調に推移したものの、一部製品(「Dataspider Cloud」等)の販売終了に伴う影響によるものです。なお、2024年12月末現在のサポートサービス契約本数は、「HULFT」は63,463本(前連結会計年度末差1,029本増)、「DataSpider Servista」は5,449本(同14本減)です。一部製品で減少しておりますが、依然として高い契約更新率で推移しております。営業利益は、販売費及び一般管理費の減少等により、3,304百万円(同7.1%増)となりました。

データプラットフォーム事業

 当事業では、当社の強みである「HULFT」、「DataSpider Servista」及び日本発iPaaS「HULFT Square」を活用し、企業内・企業間のシステムとSaaSのデータを連携することで、業務効率化及び経営刷新を図るサービスを提供しております。
 売上高は、1,923百万円(前年同期比3.0%増)となりました。増収の主な要因は、DX領域が拡大したこと等によるものです。一方で、サービスの立ち上げフェーズである「HULFT Square」の原価の計上及び大型案件の完了に伴う収益性の低下等により、2,047百万円の営業損失(前年同期は1,634百万円の営業損失)となりました。なお、「HULFT Square」は、エンタープライズ企業を中心に新規採用が進展しており、サービス利用契約件数は、前連結会計年度末比245.7%となりました。

流通ITサービス事業

 当事業では、主に流通小売業・航空業向けに、情報処理サービス、システム開発・運用サービスを提供しております。
 売上高は、システム開発案件の一時的な増加等により、3,303百万円(前年同期比51.7%増)となりました。営業利益は、前第3四半期連結累計期間に受注損失引当金を計上している一方、当第3四半期連結累計期間においては受注損失等の臨時的要因は発生していないこと等により、104百万円の営業利益(前年同期は1,293百万円の営業損失)となりました。

フィナンシャルITサービス事業

 当事業では、金融業向けに、情報処理サービス、システム開発・運用サービスを提供しております。
 売上高は、システム開発案件の減少等により、5,863百万円(前年同期比8.9%減)となりました。営業利益は、売上高の減少等により、196百万円(同58.7%減)となりました。

 

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